EPDで見ることのできる環境影響の種類は、少なくとも5種類あります。
- 地球温暖化
製品のライフサイクルで使用したり、放出される物質のうち、地球温暖化に結びつく物質がすべて二酸化炭素であったらどうかという評価を行います。(中級者コース
「3.LCAの数字の読み方」参照)
単位は「Kg-CO2(またはCO2eq-kg)」です。
- 酸性雨
製品のライフサイクルで使用したり、放出される物質のうち、酸性雨に結びつく物質、例えば硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)に含まれる水素イオン濃度の値を表示しています。
単位は「molH+」です。
酸性雨とは工場や車から排出される酸性の大気汚染物質を取り込んで
pH5.6 以下の酸性になった雨のことをいいます。
- オゾン層の破壊
製品のライフサイクルで使用したり、放出される物質のうち、オゾン層の破壊に結びつく物質がすべてCFC-11という物質であったらどうかという評価を行います。
単位は「Kg-CFC-11(またはCFC-11eq-kg)」です。
- 対流圏のオゾンの生成
オゾンや二酸化窒素が太陽の光を浴びると、光化学スモッグ発生の原因になります。自動車、船、飛行機などの輸送段階でもオゾンは発生します。
製品のライフサイクルの中で、使用したり排出されたりする、光化学スモッグ発生の原因となりうるさまざまな物質を、
仮に対流圏のオゾンの生成に結びつくエタンという物質に換算したらどれくらいの量になるか、という評価を行います。
単位は「ethane-eq-Kg」です。
- 富栄養化
水の中で微生物が水をきれいにするのに必要な酸素の量で評価します。
単位は「g-O2」です。
その他にみることのできる環境影響の種類として「廃棄物の量」があります。
製品の一生涯では、作る、使う、捨てるの各段階で廃棄物がでます。
EPDでは、その各段階での廃棄物の量をみることができます。
評価結果には、Kgなど重さの単位が使われます。
だんだんLCAの読み方ががわかってきたでしょうか?次ページでテストしてみましょう。